みなさんこんにちは。スタッフの内田です。
今日は、とてもすてきな本をご紹介させていただきたいと思います。
『私の部屋のポプリ』というエッセイをご存知でしょうか?
著者は、映画監督熊井啓さんの奥さま、熊井明子さんです。
執筆活動のほか、長年ポプリやハーブの研究もされています。
“伝説のエッセイ”ともいわれているこの本を手にしたのはつい最近のことでした。
マザーグースや北原白秋、与謝野晶子など、たくさんの詩と
熊井さんの紡ぎだす宝石みたいにきらきらとやさしい言葉。
季節の花々や食べ物、旅のこと、おしゃれのことなど
こまやかであたたかな日常を切り取った文章です。
「鏡は心の手帳」
「ヒヤシンス・ハウス」
「青い実を沈めた玻璃の器」
「コラージュの楽しみ」
「セシリアの石の薔薇」
「オレンジとシナモンと紅茶」
いくつかの題名を並べてみるだけでもわくわくしませんか?
丁寧に生活することや、おもてなしの楽しみが書き綴ってあるのです。
ひとつひとつのエピソードが集まってできたこの一冊は
バラの香油、オレンジの皮、シナモンやクローヴ…
美しい花びらやスパイスの調合された、まるで芳しいポプリのよう。
一生大切にしたい一冊に出会ったことを、興奮気味に実家の母に伝えました。
すると、母も同じ本を大切に持っているというではありませんか!
さらに驚いたことには、母も26歳のころにこの本に出会い、
私と同じように熊井さんの言葉に心揺さぶられていたのでした。
母から娘に受け継がれた偶然に、とてもうれしくなりました。
写真は母の本です。今も薄紙に包まれた装丁のまま大切に保管されていました。
母の母、つまり私の祖母は手先が器用で、刺繍やレース編みで
生計を支えていた時期があったそうです。
2年前、急に亡くなった祖母の遺品をやっと、少しずつ整理しはじめた母が、
その時代の祖母の作品を見せてくれました。
今もあざやかに咲きほこる刺繍の花々を見て、
糠漬けやおまんじゅう、袢纏や着物をせっせとつくって孫たちを喜ばせてくれていた
祖母の丁寧な暮らしぶりを思い出しました。同じ女性としてとても尊敬しています。
そんな祖母から母へ、そして私へと受け継がれていくものを大切にしなくてはと
改めて考えることとなった今日この頃。
プティローブノアーで働く中で、女性であることの喜びを改めて体感し、
またその喜びをお伝えできるような、すてきな女性になろうと心に決めたのでした。
petite robe noire スタッフ 内田れんな